あなたの孫はインドか中国で生まれます

あなたの孫はインドか中国で生まれます
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090714

基本的に今後、「市場としての日本」というのは全く将来性がありません。
唯一、日本において将来性のある市場は高齢者向けの市場、たとえば医療や介護市場だけであって、いわゆる壮年、若者が主に購入する財&サービスの市場規模については、(移民を入れるという判断をしないかぎり)

今後、“原則として右肩下がり”が確定しています。

今の若者は昔の若者より稼ぎが悪く、昔の若者より将来に悲観的なため節約意識も高いんです。
彼らが「今後消費を増やすもの」の大半は、ベンチャーや海外企業が提供する格安、もしくは無料のネットサービスのようなものばかりであって、それらは既存の財やサービスの“より安い代替品”として消費が伸びるだけです。

というわけで、生産人口の急速な減少とともに、「市場としての日本」は縮小を始めます。
そして、企業にとって「市場が縮小する」ということは「売上げが落ちる」ということであり、「売上げが落ちる」ということは「経費も落とす必要がある」ということを意味します。

企業は、売上げが5%落ちれば、社員の給与を5%下げるか、社員のうち5%を解雇する必要があります。そして、「毎年毎年○%縮小する日本市場」で商売をすることは、「毎年毎年、社員の給与を○%落とす」か、「毎年毎年、社員の○%を首にする」ってことを意味します。

まともな企業なら、当然「これはやばい!」と思い、手を打つことになります。打つ手は明確です。「日本国外にいる人に買ってもらう」しかありません。

それがどこかといえば、「できるだけ若い人の数が多く」「ひとりあたり所得がまだまだ伸び続ける」国で、

できれば「日本ブランドが生きる国」というわけで、つまりそれがインドとか中国、また日系人も多いブラジルなど、ということになります。